し尿をきれいな水に変えるまで。

衛生センターでは、IZジェットエアレーション方式により、し尿・浄化槽汚泥を無希釈・短時間で処理しています。
受入から放流までの流れと、各設備の役割を紹介します。

処理のしくみ

  • 受入貯留設備 し尿・浄化槽汚泥中の砂・ゴミなどを取り除き、いったん貯留槽にためます。
  • 高負荷脱窒素処理設備
    硝化脱窒素処理(IZ処理) 微生物に、アンモニアや腐りやすい物質などを食べさせ、無希釈で処理を行います。
    凝集沈殿処理 科学的に処理を行い、リンや色素、そして微生物が食べ残した有機物を取り除きます。
  • 高度処理設備 砂と活性炭を使って、無色透明な処理水とします。
  • 消毒設備 消毒し、放流します。
  • 脱臭設備 発生源ごとに確実に捕集し、臭気の濃度に応じた処理を行い完全に脱臭します。
  • 汚泥処理設備 乾燥後、焼却処分します。

システムの特長

硝化脱窒素層(IZ反応槽)

  • オーバーフローシャフトによる高速・大量の酸素供給で、無希釈・短時間処理を実現
  • 単一槽で硝化・脱窒素を行い、高いBOD・窒素除去率(BOD除去99%以上、窒素除去98%以上)
  • 構造がシンプルで、配管がなくメンテナンスフリー

システムのメリット

  • 無希釈処理が可能なため希釈水が不要。放流水量が少なく、排出汚濁物質量も少ない
  • 窒素とリンをほとんど除去するため、富栄養化の心配が少ない
  • 運転が簡単で信頼性が高く、コンパクトなため建設スペースが少なくてすむ
  • 密閉構造のため臭気がなく、清潔で快適な施設環境

工程別処理水

1
除渣し尿

2
硝化脱窒素処理水 

3
砂ろ過処理水

4
高度処理水
(活性炭処理水)

処理基準

項目 単位 計画処理基準 公害防止基準
放流水排水基準 水素イオン濃度(pH) 5.8-8.6 5.8-8.6
生物化学的酸素要求量(BOD) mg/L 10 30
化学的酸素要求量(COD) mg/L 20 30
浮遊物質量(SS) mg/L 10 70
全窒素(T-N) mg/L 10 60
全りん(T-P) mg/L 1 8
大腸菌数 CFU/mL 80 800
ダイオキシン類 pg-TEQ/L 1 10
排ガス排出基準 ばいじん 0.15 0.15
硫黄酸化物(SOx) K値=1.17 K値=1.17
窒素酸化物(NOx) ppm 250 250
塩化水素 mg/㎥N 700 700

施設・設備の紹介

受入貯留設備

トラックスケールで計量されたし尿・浄化槽汚泥は、受入口から投入され、沈砂除去された後、細目ドラムスクリーンにより夾雑物が除去され貯留されます。
除去された夾雑物(し渣)はスクリュープレスで脱水した後、焼却処分されます。

トラックスケール

受入室

細目ドラムスクリーン

スクリュープレス

高負荷脱窒素処理設備(IZ処理)

硝化脱窒素槽に投入されたし尿浄化槽汚泥は、循環ポンプによってオーバーフローシャフトに送られ、 空気と共に勢いよく槽内に噴射されます。
この際大量の酸素と微生物により、 腐敗物質(BOD・COD) やアンモニアの大部分が急速に分解されます。
なお硝化脱窒素槽内の処理は、PH・ORP計で監視・制御しています。
また、 槽内の温度上昇の防止および制御は熱交換器により行います。 次に発生した汚泥は、 遠心分離機により固液分離されます。

循環ポンプ

遠心分離機

遠心分離機内部

pH・ORP計

オーバーフローシャフト

熱交換機

高負荷脱窒素処理設備 (凝集沈殿処理)

固液分離されたろ液は、 凝集沈殿によりCOD SS リンなどが除去され、 より透明に近い液となります。

凝集沈殿槽・
凝沈汚泥掻寄機

凝集沈殿槽内部

薬品タンクヤード

高度処理設備

凝集沈殿された液は、砂ろ過塔および活性炭吸着塔により残存するCOD、 色度が除去され無色透明の処理水となります。

砂ろ過塔

活性炭吸着塔

放流水

汚泥処理設備

脱水汚泥は乾燥機で乾燥され、さらに焼却炉で脱水し渣と共に焼却処分されます。
また、排ガス中の熱は焼却熱交換器により回収され再利用されます。

乾燥機

焼却炉

焼却熱交換機

脱臭設備

各設備より発生する臭気は、 臭気ファンにより吸引捕集されます。
高濃度臭気はIZ反応槽の空気源として利用し、生物脱臭されます。中濃度臭気は酸・アルカリ脱臭塔により洗浄脱臭された後、活性炭脱臭塔でより高度に脱臭されます。
低濃度臭気は活性炭脱臭塔により脱臭されます。

オーバーシャフト上部

中・低濃度活性炭脱臭塔

臭気ファン

酸・アルカリ脱臭塔

電気・計装設備

中央監視室では、受入から放流まで全処理工程をコンピューターにて集中管理しています。
総合的な状況判断と処置対応をコンピューターに指示することにより、安定的な処理管理が行えます。
またCRT (データロガー)には多種多様のグラフィック画面が用意され、機器の稼動状況・温度・流量・水質分析等をリアルタイムに表示すると共に、機器の自動制御が行えます。

中央監視装置

データロガー

その他設備

処理を完了した放流水のpHをPH計で常に測定し、安定した処理が行われているかをチェックします。
また水質試験室では、絶えず各設備別に水質などを分析し、正しく処理が行われているか厳しく監視しています。

水質試験室