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校長談話Principal Statement

「新しい母性看護学実習」

今回は、新しい母性看護学実習についてのお話です。
これは全国的な問題なのですが、周産期の看護を中心とした母性看護学実習を継続して行っていくことが非常に難しい状況があります。これは、少子化、産婦人科医・小児科医不足による出産の取扱い中止など周産期医療を取り巻く課題に加え、看護系大学の新設による実習生の増加や男子看護学生の増加という学校側の状況など多くの要因によって引き起こされている問題です。
当校では、一昨年の終わりから検討を始め、県の承認を得て、1月の終わりから新しい母性看護学実習を開始しました。新しい母性看護学実習には、体験実習や子育て支援実習もありますが、中心となる病棟実習では婦人科系の疾患をもつ患者さんの意思決定支援に焦点を当てています。看護師にとって患者さんの意思決定を支えるということは非常に重要な援助になります。また、婦人科系の疾患ということでセクシュアリティに関わる問題もはらみ、リプロダクティブヘルス/ライツの観点からもその重要性は高いと考えています。一方、看護学生が意思決定支援をするということは非常に難しいことであると思います。しかし、患者さんが病気を診断されてから現在の治療を受けられるまでに意思決定してきたプロセス、医療従事者の関わり、患者さんの受け止めについてお話を聴くことは可能ではないかと考えたのです。そして、患者さんは語ることによって自らの意思決定を振り返ることができ、自分自身を認めることにも繋がるのではないかと思うのです。
学生は自分の知りたい情報を収集するために患者さんのお話を聞くことが多く、「知りたい」が先行してしまいがちです。この実習を通して、患者さんの「語り」に耳を傾け、ケアとして「聴く」というコミュニケーションをとることができるようになることを願っています。そして、今後意思決定支援をしていく際の基礎となる学びになると思っています。
談話の更新が遅れたことが幸いし(!?)、実習場所から嬉しいニュースがありました。学生がお話を聴いたことで患者さん自身が「話せてよかった」と言ってくださったということがあったそうです。新しい実習で教員も緊張していましたが、臨床の指導者さんの協力もあり、このようなニュースを聞くことができたと感謝しております。また、この実習を行うにあたり、多くのアドバイスをいただき、実習前セミナーにご協力いただいた人間環境大学の北川眞理子先生、杉下佳文先生に感謝申し上げます。




              平成30年2月 公立西知多看護専門学校
                     校長 竹内(宮原)晴子